うぽって!!ってこんな作品

見た目は人間、中身は銃火器

擬人化という作品がオタク業界に登場したことで、ある意味ムーブメントを巻き起こしている状況だと思う。それこそ現在進行形で、各々の有名企業はこぞって現実にある物体を手っ取り早く人へと変化させては、それらを魅力あふれるキャラクターとして商業という分野にて進出している。今ではすっかり人気かつ熾烈な争いが繰り広げられているため、出遅れてしまった企業が制作した作品を見ても、正直ピンと来ない人も多いのではないだろうか。

擬人化という作品についてはある程度は旧知のつもりだった、ただそれが破格といえるような市場をいつの間にか形成していたため、個人的には存在は知りながらも若干出遅れてしまった部分が否めない。理解を示せないということではない、言えるとするならこの擬人化という手段を用いることであらゆる物を徹底的に『萌え』という言葉で括られるキャラクターへと変換させられてしまう。それだけの妄想力があるというだけで、ただただ圧倒させられてしまう反面、若干引いてしまう人もいると思う。

擬人化というもので今年1月に登場して話題沸騰・絶賛想像の糧となっているといった女性でも、男性でも楽しめるコンセプトとなっている擬人化作品も登場し賑わいは更に加速している中で、今回はそんな擬人化について考察していく。色々と題材にしたいところだが、今回はその中でも天王寺キツネ先生作『うぽって!!』を題材にして、現在までの擬人化に対するオタク業界が持ちえている愛を話していこう。

銃火器って魅力的

ご存じの方も多いと思うが、商業作品としても、同人作品としても一定の評価を受けている『天王寺きつね』先生とは実はとても息の長い方でもある。ただその長さゆえ、新刊を出された時には結構驚きを隠せなかった方もいるだろう。まだ作品を書いていたんだなと、少し失礼かもしれないがそれだけ需要という需要を業界で見出しているお方なので当然だ。そもそも人気がなければここまで活動していないというのも事実。原点こそ今でこそ知られているが成人内容を富んだ年齢制限の作品も制作しており、その中で今回紹介する『うぽって!!』という作品も、天王寺先生ワールドが炸裂している。

端的にどんな漫画かといえば擬人化がテーマとなっているのはもちろんとして、どんな擬人化を主にしているのかというと『銃火器類』を人、つまりは美少女へと変換している。どうして銃火器類を擬人化させたかという理由についてはとても単純明快だ、先生御自らが銃火器マニアを自称するくらいに銃を愛しているからだ。

擬人化作品を制作している人はよくわかっているだろう、またそうした作品を多数読書している・愛好しているといった形で様々な作品を読んでいる方も世界観から理解しているだろう、擬人化作品には作者がどれだけテーマとなっている素材たちを愛しているかだ・

愛があるからこそ

擬人化するというのは愛しているといっても過言ではないくらいに行為を抱いていなければ出来ない。例えば全く好みではない、おまけに嫌いといえるようなテーマで擬人化をしてもそこに擬人化をする上で必要な世界観は実を言うと形成できないものだ。そんなことはないだろうなどと考える人はいないと思う、結局は好きじゃなかったらそれだけの作品は登場しないというわけだ。現在爆発的な人気を誇っている擬人化作品も、製作者側が元となった素材をこれでもなく愛し、そして詳細に至るまで情報を仕入れているといった点があるからこそ、それらが原動力となっている。

何事も愛するというのは大事だ、それが特に作品を生み出すために必要な動力として稼働するならなおさら。作者の情熱があるからこその創作活動であり、ある意味生きるために必要な活力としても機能している。

天王寺先生の場合

そんな擬人化に対する愛を天王寺キツネ先生もまた作品へと昇華させたのが、ここで紹介しているうぽって!!という作品になる。こちらの作品については筆者も機会があって見たことはあるが、最初の頃はよく理解できなかったというのが本音だ。何せいきなり登場人物が頑として『自分は銃』という台詞を使っているからだ。この作品が発表されて連載が始まった頃からある程度擬人化というものが流行していたと考えられるが、当時はそこまでこの業界に深入りしていなかったため良さや作者が作品に込めた愛などというものを理解することもなく、流し読みしてしまう。

擬人化作品は素晴らしい、などと肯定する気もない。どうしてかと言われると、結局は自分の好みかどうかが一番の焦点になるからだ。プロの作家さんともなればそんな隔絶された壁を乗り越える、もしくは破壊して素晴らしさを理解してもらうのが仕事となっている。このうぽって!! という作品も例外ではない。そもそもこの作品自体が作者の好みが全開となっているため、ある意味異色作品とも言えるかもしれない。

銃火器+美少女=萌え完成

うぽって!!は擬人化作品となっており、また作中に登場する銃火器を美少女化した彼女たちもまた劇中で堂々と銃火器を振り回している。世界観としても登場するキャラクターたち全てが何かしらの銃器が人間へと変換され、作中でその題材となった銃をぶっ放している。

こういった作品を見ると個人的に思い出すのが、名作として知られている『ガンスリンガー・ガール』だ。ご存じの方も多いだろう、何せ長く連載され続けていた今作が2年前に完結したコミックスも発売され、当時働いていたオタクショップにいる時は問い合わせという問い合わせをとにかく受けたもの。ただ世界観が全くの正反対となっているためあれだが、うぽって!!とガンスリンガー・ガールの共通点という共通点を見出すとすれば、美少女に銃火器を持たせれば萌えが出来上がるという仕組みだ。

今でも思うが、このシステムを構築した人々は本当に凄いとつくづく関心してしまう。そうして気づけば巨大市場の一角を担うようになったのだから、この業界も商業として利用できるのであれば何でも利用していることは重々承知しているが、納得して買ってしまっている時点である意味負けているとは思いたくはない。

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